焚き火でコーヒー! スウェーデンの煮出しコーヒー Kokkafe の入れ方

こんにちは、soratoieです。

皆さんは煮出しコーヒーというものをご存知でしょうか。
この煮出しコーヒー、18世紀頃にコーヒーが飲まれ出した頃のコーヒーの入れ方で、スウェーデンで山仕事や猟師など野外で仕事をする人たちがこのやり方で飲んでいました。現地では「Kokkaffe」というそうです。

ドリップコーヒーが確立するより昔は、水を入れたケトルに、焙煎して粗挽きしたコーヒー豆をそのまま入れて煮出して飲んでいたそうで「フィールドコーヒー」や「焚き火コーヒー」とも呼ばれています。

早朝の静けさの中、焚き火の爆ぜる音を聞きながら飲むコーヒーは、まるで禅を組んでいるかのように心を無にし、心身のリフレッシュを促す効果が期待できます。

是非みなさんもこの記事を参考にお試しください。

代表的な手順

煮出しコーヒーをスウェーデンから日本に持ち込んだのが、レンメルコーヒーです。そのレンメルコーヒーのサイトに、スウェーデン式コーヒーの入れ方が書いてあります。

出典:Lemmelkaffe

シンプル。驚くほどシンプル。

大事なのは自然の中で焚き火で沸かしたお湯を使ってコーヒーを飲む事なので、分量やタイミングを気にするのは些末な事です。

このやり方はあくまで基本であって、人それぞれの好みによって入れ方が違うようです。何度も試してみて自分なりの完成形を見つけていってください。

用意するもの

用意するものは以下の4つです。
キャンプ場でやるときはお湯をわかすための火が必要になるので、ガスバーナーを用意するか焚き火を焚いておきましょう。雰囲気を味わうなら断然焚き火がおすすめ!

MEMO コーヒー多めの2杯分
  • ケトル(やかん)
  • 水 500ml
  • コーヒー豆 30g
  • 塩 少々

コーヒー豆を挽く

コーヒー豆はその場で挽いてもいいですし、事前に挽いたものを持っていっても構いません。

使う直前に豆を挽く事で挽きたての香りを楽しむことができますので、そこはお好みで。

北欧コーヒーは浅煎りが有名ですが、私は深煎りの豆を用意しました。
水500mlに対して30gのコーヒー豆を使ってみます。

キャンプ場であれば手動のコーヒーミルで自然を感じながらゆっくり豆を挽くのもいいですが、今回はoceanrichの電動ミルがあるのでこちらを使って事前に豆を挽いて持っていきました。

1度に20gまでの豆を挽く事ができるので、2回に分けて挽きます。

蛇足ですが、oceanrichの電動ミルはUSBで充電ができ、粉の粗さも5段階に調整する事ができます。持ち運びも苦ではなくデザインも格好良いのでオススメです。

現在は写真にうつっているコーヒーミルG1よりも新しいG2というタイプが最新モデルになっています。

このようなレザーのコーヒー豆入れを使うとさらに気分は高まります。

コーヒーを煮出す

レンメルコーヒーの推奨のやり方はコーヒーを入れてから煮ていますが、あまり長時間煮出してしまうとコーヒーの香りが飛んでしまうので、今回は先にお湯を沸かしてからやってみます。

お湯が沸いたらケトルの蓋を開けて、少しお湯の温度を下げてから挽いた豆を入れます。

この挽いた豆の香りがたまりません。

自宅で準備していた粉はあらかじめ30gと分量を決めて挽いた豆を入れていますが、アウトドアでは気にせずたっぷり入れてしまってもいいでしょう。コーヒーの粉が山なりになるくらいが丁度いい量です。

そしてここでワンポイントの隠し味。

塩を軽くひとつまみ入れる事でコーヒーのコクと旨味をプラスします。

準備ができたら再びケトルを火にかけます。

苦味がですぎないようにするため、お湯の音を聞いて沸騰しそうになったらお湯を火からおろします。

少しお湯が落ち着いたら火にかけ、再び沸騰しそうになったら火をおろす…を合計3回繰り返します。

が、回数に決まりはありません。細かく決めるのではなくその時のフィーリングに身を委ねる事で、自然と一体化しましょう。人によっては3がラッキーナンバーだから3回という人もいるようです。

それが終わったら火からおろしましょう。ゆっくり落ち着かせてコーヒーの粉がケトルの底に自然に落ちるまで待ちます。

こうやってケトルを振ることで、遠心力を使ってでケトルの底にコーヒーの粉を沈めるやり方もあります。こぼさないように注意しましょう。

コーヒーの粉がケトルの底に沈んだら、なるべく粉が出ないようにゆっくりとカップに注ぎます。

どうしてもコーヒーの粉が一緒に落ちてしまうこともあるので、気になる人は写真のように茶こしなどを使って濾してもいいでしょう。

気になるお味は

コップに注いだら完成。

自然を満喫しながら至福の一杯を楽しみましょう。
ちなみにスウェーデンでは薄い磁器製のカップを使って飲む事で、コーヒーの温度を早めに下げて味を良くするそうです。

普段はペーパードリップのコーヒーしか飲まないのですが、ペーパーフィルターを通さない分、濃厚でコクのある風味に感じられました。

この抽出方法だと、コーヒーに含まれる油分が多く抽出されるため、豊かな口当たりとコクが得られるそうです。
また隠し味の塩をいれる事でコーヒーのコクとまろやかさが引き立ちます。

ステンレスフィルターで抽出した時の味に似ていますが、それよりもさらにストレートです。ワイルドに焚き火で作ったコーヒーを飲んで一息つくには、最高の味かもしれません。

もっと飲みたい場合は、ケトルにお湯をいれて少し粉を足して、お茶でいうところの二煎目のように再びコーヒーを入れてもOKです。

まとめ

キャンプや野営の朝にはおいしいドリップコーヒーを飲む、というのが至福のひとときという方も多いと思います。

たまにはいつものコーヒーではなく焚き火を使って煮出したコーヒー、試してみてはいかがでしょうか。

自然と一体化したコーヒー体験はキャンプをより一層ワイルドな気分にしてくれますよ。